HSPとはHighly Sensitive Personの略で、は日本語にすると「とても敏感な人」という意味になります。
1996年に著書の中でHSPという概念を提唱したアメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士によると、HSPはどの社会にも男女問わず、人口の15~20%の割合で存在しているそうです。
じつは、私自身もHSPです。
この体質のおかげで大変な思いもたくさんしてきましたが、カウンセリングの仕事にはとても役立っているので、いまはHSPで良かったと思っています。(^^)
今日は、HSP研究の第一人者である長沼睦雄医師の著書「敏感すぎる自分を好きになれる本」(青春出版社、2016年)より、HSPに共通する5つの特徴を簡単にご紹介したいと思います。
HSPに共通する5つの特徴
1. 刺激に敏感に反応する
HSPは光や音、におい、味、触感といった外からの刺激はもちろん、脳内イメージなどの自分の中から生まれる刺激に対しても敏感に反応します。
さらに、他人の気分や感情、化学物質や電磁波、その場の雰囲気や、人や場所が放つエネルギーなどに敏感な人もいます。
2. 人の影響を受けやすい
HSPは人の心の動きを機敏に感じ取り、その人の悲しみや喜びに深く共感できます。
しかし、他者へ過剰に同調することで相手の気分や考えに引きずられ、自分というものをなくしてしまうこともあります。
自己と他者を区別する境界線が薄い、もしくは脆いというのは、HSPの大きな特徴です。
3. 直観力があり、ひらめきが強い
五感を超えた超感覚も鋭敏です。HSPは鋭い直観力を持ち、第六感が働き、ひらめきが強い傾向があります。
このような特性を生かして、画家や写真家など芸術的な職業につくHSPの方も少なくありません。
この本では、直観を「考えなくても瞬間的に本質がわかる機能のこと」と定義しています。
4. 慎重で、自分のペースで行動することを好む
敏感さゆえに勘がいいHSPは、危険を察知する力を備えていて慎重に行動します。職場でも、その丁寧な仕事ぶりを評価されることが多いようです。
ただし、人に見られていたり、他者から判断や評価をされたり、時間を区切られてせかされると途端に緊張して混乱をきたし、頭が働かなくなります。
5. 内的生活を大事にする
HSPには内向的な人が多く、興味関心が自分の内側へ向かう傾向にあります。物事を深く考えるタイプの人が多いのも特徴です。
HSPの約7割が内向型で、あまり外界には関心がなく、それよりも人生や生き方、人の心理、生や死といった人間のより本質的な側面に惹かれます。それらについて深く考え、掘り下げることに喜びを感じます。
以上、「敏感すぎる自分を好きになれる本」より、HSPに共通する5つの特徴をざっくりと簡単にご紹介してみました。
HSPについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの本を読んでみてください。最近はマンガも出ているようです。
私自身の特徴について
ここで、私自身のHSPの特徴についても少しお話ししたいと思います。
私は人や場所のエネルギーに非常に敏感で、電磁波過敏と化学物質過敏でもあります。
自他の境界線が薄いので、他人と長時間過ごしているとその人たちのエネルギーが自分のオーラの中に入ってきてしまい、自分がわからなくなるような感覚になることもあります。
人と会って楽しく過ごした後に、疲れて寝込んでしまうこともしょっちゅうです。
また、子供の頃から人や物事の本質がわかってしまい、そのため大人や周りの子たちと無邪気に子供らしく接することができず、そこが辛かった部分でもあります。
他にも、普通の人が感じない感覚を感じたり、普通は見えないものが見えたり、この体質である故の苦労は多いです。現在もさまざまな工夫をしながら生活しています。
ただ、カウンセラーとして仕事をする際にはHSP気質がプラスに働くことが多く、とても助けられています。
HSPならではのエピソードはたくさんあるので、また追々書いていきますね。
まずは自分を良く知ることが大切
HSPは約5人に1人が持つ気質ですが、人によって敏感さの度合いや特徴も異なります。
HSPの生きづらさは環境や生活スタイルを変えたり、さまざまな工夫をすることで改善することができます。
まずは、自分自身をよく知ることが大切です。
HSPのセルフテスト
アーロン博士によるHSPのセルフテストはこちらでできます。14以上の質問に「はい」と答えた人は、おそらくHSPだそうです。ちなみに、私は27項目のうち25項目が当てはまりました。
お子さんがHSC(Highly Sensitive Child)かどうか判断したい場合は、こちらのテストをやってみてください。
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